2014年3月29日土曜日

曽根崎心中

人生初の浄瑠璃を見に行く。話は曽根崎心中。およそ誰もが題くらいは聞いたことがあるちか松門左衛門の実話をもとにした作品。チケットを買った二か月前から原文と現代語訳を読んで筋は頭に入っている。浄瑠璃の文章は現代語訳にしても短い一節で多くを語っている。
会場は大阪フェスティバルホール。文楽ではない。ヨーロッパを回ってきた特別公演の最後が大阪。
フェスティバルホールは素晴らしいホールだった。入ったところに幅の広い赤じゅうたんの階段。これで既に別世界に入ることが出来る。年配者が圧倒的に多いが同世代も少しいる。みんなそれぞれおしゃれをしている。開演まで十分時間があったのでワインを飲んで人を見ていた。
前半50分。休憩20分。後半80分があっという間だった。最初の三味線の太棹。人間国宝の鶴沢清治が真っ暗な舞台にスポットで浮かび上がって音数少なく響かせる音に別世界に吸い込まれてそこから終わりまであっという間だった。人形の表情が見えるような距離ではなかったがそれでも十分。いいものを見た。
この日は日帰りしたが満足いく大阪行きだった。

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