2013年2月9日土曜日

職人技

丹波であった友達が来る。その男は僕の妻と結婚したので僕らとは深い中になっている。小麦を作る傍ら、開いた時間を利用して森林組合で働いている。元々道具好きな奴で、最近ではこよなく自分のチェーンソーを愛している。僕も1台ハスクを持っているがメンテ、特に目立てがうまくできていないせいで思うように切れない。彼がその仕事をしてもう数年なので、扱いはプロだ。
その男にウチの庭木を切ってもらう。地元の造園やに頼むと1本3万円と言われ、スポンサーの大家さんの予算を軽くオーバーしたので彼にお鉢が回ってきた。
ウチに到着して中々作業が始まらない。じれったいなぁと思いながら我慢していたのだが、いざ始まると驚くほど手際がいい。初めに8Mのゴールドクレストを切ってもらった。チェーンソーの切れ味にも驚いたが、倒れた場所が彼が計算した通りだった。それから6Mのゴールドクレスト、難なくクリア。難しいのが3本目10Mのゴールドクレスト。切った後、裏の家に転がらないように、それでウチの屋根に乗り上げないように、倒さないといけない。その範囲は3Mと無い。木の幅ぎりぎりだ。その上、木の幹が日本刀のように反っているので、”受け口”を倒す方向の正面に向けてしまうと、屋根の方に倒れてしまう。それを反りを計算に入れて受け口を決めるのだが、そこが経験だろう。3本目のゴールドクレストは見事に何も傷つけずに倒れた。ゴルフのOBすれすれの位置からのリカバリーショットのようだった。かっこいい。これぞ職人と思う瞬間だった。
そのあと、瀬戸内の牡蠣をたらふく食べてもらった。

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